【2D製図】 VectorWorksで2D製図をする・ (4) 作図・通り芯
手書きの場合、「まず通り芯を引いて、、、」というように教わる場合が多いでしょう。
通り芯の他、さまざまな補助線を引いて、それらを頼りに、必要な線を引いていきます。
では、CADの場合は?
CADにもいろいろあって、
- 通り芯を最初に描いておくと楽なCAD
- 通り芯から描き始めなくてもよいCAD
という、2つのタイプがあります。
2の場合、通り芯を最初に描いていると、逆に作図しにくくなる気がすることもあるので、自分が使っているCADの性質を理解しておくことが大切です。
VectorWorksは2 のタイプと言えますが、ここでは、手書きの手順で基本作図機能を学ぶという方針で説明しているので、これ以上深入りせずに、通り芯を引きましょう。
- これから図面を描こうとするデザインレイヤをアクティブにする。
- キーボードの Ctrl と 4 を同時に押して、用紙全体を表示させる。
- 通り芯のためにつくったクラスをアクティブにする。
- 直線ツールをもつ。
- 縦、横、それぞれ、最初の1本を引く。水平、垂直に引くときは、Shift キーを押しながらドラッグするとよい。
さてここからどうしましょうか?
通り芯どうしの間隔次第で、描き方が異なります。
●間隔が規則的な場合の作図例
(一定の間隔だけ、あるいは、一定の間隔とその倍数で成り立つ場合)
- 最小公倍数となる数値を間隔として、配列複製する。
- 不要な線を間引く(削除する)。
【アニメーション】
間隔が、910, 1820, 910, 2730、1820, 910 なので、最小公倍数の 910 間隔で配列複製し、不要な線を間引いています。
(※背景のスナップグリッドは、910 に設定してあります。)
※「ずれを伴う複製=オフ」の場合
Ctrl+D で、同位置に複製後、Ctrl+Mで数値を入力して移動、その後、Ctrl+Dを繰り返して押すと、等間隔に複製されます。
●間隔が不規則な場合の作図例
- a. 「ずれを伴う複製=オン」の場合、最初の1本を、Ctrl +クリックして、同位置に複製。
b. 「ずれを伴う複製=オフ」の場合、最初の1本を選択後、Ctrl +D で同位置に複製。 - Ctrl+M で、移動コマンドのダイヤログに、移動距離を入力 (アニメーション:左)
または、
データパレットの、座標値に、移動距離をプラス(マイナス)する (アニメーション:右) - a. 「ずれを伴う複製=オン」の場合、1~2 を繰り返す。
b. 「ずれを伴う複製=オフ」の場合、2 を繰り返す。
【アニメーション】
間隔が、1500, 2800 ,,,,,。
※アニメーションはずれを伴う複製がオンの場合を示しています。
また背景のスナップグリッドは、910 に設定してありますが、この場合、とくに意味をもちません。
【どっちがプラスで、どっちがマイナス?】
横方向 右が + 左が -
縦方向 上が + 下が -
複製については、『CADリテラシー演習』 ドリル 301 ~ 303 参照のこと
VectorWorks2010からは、下のアニメーションのように、通り芯同士を平行拘束、寸法線を各通り芯に拘束しておけば、寸法値の編集で、通り芯間隔を決定できるので、描き方のバリエーションが増えました。