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【Ooops!】 3Dモデルが切りかけない、貼り合わせられない
切り欠き、貼り合わせ、抜き取り、、、覚えるととても便利な技で、
次に挑戦したくなるのは、3Dモデルでの同様の操作
そういう人には、ショッキングな事実ですが、
3D では、切り欠き、貼り合わせ、抜き取りはできません。
そこでどうするかというと、モデルメニューの中の下記を使います。
- 噛み合わせる
- 削り取る
- 重なった部分を残す
今までのVECTORWORKS解説書にはなかった、より便利に速く図面を描くためのVectorworksの使い方を100コ紹介しています。
また、『CADリテラシー演習』の高等ドリルに、上記操作の参考になる演習があります。
【Oops!】 いまわしき「レイヤリンク」
VectorWorks は、立体形状をモデリングできるという点で、明らかに 3D-CAD です。
建築設計で使う時は、敷地および外構、1F平面、2F平面、、、、というように、基準となる水平面ごとにレイヤ(デザインレイヤ)を作って作図します。
で、建物の全体像を見ようと思ったら、新しいバージョンの上位バージョンを持っている人は、統合ビュー、もしくは、スタックレイヤ(レイヤスタックだっけ?)という機能があるので、そのアイコンをクリックすれば、建物の全体像が、画面に表示されます。
単年度学生版は、フル機能版なので、上記ができます。
また、12.5、2008、2011など、それぞれのバージョンの中での上位版にしか備わっていません。
ところが、古いバージョンはいわずもがなで、近年のバージョンでも、統合ビューとか、スタックがないバージョンの場合、レイヤリンクという操作が必要です。
- 新規にレイヤ(デザインレイヤ)を作成する。
- このとき、Z, ΔZ は、とりあえず、ゼロにしておく。(たんに3Dで全体像を見る場合、ゼロにすることにあまり意味はない、、、。)
- このレイヤをアクティブにする。
- ビュー>レイヤリンク で、レイヤリンク設定のダイヤログを画面に出す。
- 全体像を構築するのに必要なレイヤを、ctrl を押したまま、ひとつひとつクリックし、OKをクリック。
- 視点を変えてみると、全体が組み合わさった姿が見える。
ところで、
3D-CADなのに、3Dを見るために、こういうおかしげな苦労をしなければならないのは、どう考えてもおかしいですね。
VectorWorksの3Dは重箱式という呪縛があるから、プログラマー側の視点に立ってあげれば、レイヤリンクという操作の必要性は理解できないではないですが、一ユーザとしては、どう考えても、生産性に寄与しない(むしろ生産性を落とすというべき)、無駄な作業でしかありません。
立体物たる建物を切り分けた結果、 重箱の一段一段に分けられるのであって、重箱の一段一段を積み上げた結果が立体物としての建物になる訳ではありません。ニワトリとタマゴではありません。明らかに順序が逆。
そして、せっかく、統合ビューとかスタックという 3D-CADらしい操作ができる機能が開発されたのに、なぜ標準装備ではないのか、全く理解できません。
- 開発コストがかかったから?
- 標準版と上位版の差別化のため?
ユーザの視点からは、商売上の理由しか、思いつきませんが、どうなんでしょう?
私の場合、この空しい作業が不愉快で、VectorWorksで3Dを作るのが嫌いになりました、、、、。弁護しておけば、重箱の一段一段を作る作業、各階平面を考える作業は、サクサクといくので、けっこう好きです。しかし、全体像を見ながら、修正作業を行いたいと思っても、レイヤリンクではどうにもなりません。レイヤリンクは、未開の時代の遺物です。早く進化してください。
ベンダーさん、一刻も早く、レイヤリンクを廃し、統合ビュー(レイヤスタック)を標準装備にしてください。だって、3D-CAD なんでしょ、VectorWorksは。
※ここまでは、主に2010までのバージョンを元に書いています。