【VectorScript】 便利な一行スクリプト
図形選択マクロでVectorScriptを作ると、例えば次のようなスクリプトができあがります。
DSelectAll; SelectObj((INSYMBOL & INVIEWPORT & (L=’レイヤ-1′) & (C=’一般’)));
スクリプトが一行に収まるので、慣習的に一行スクリプト(一行マクロ)と呼ばれています。
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VectorScript は Pascal というプログラミング言語をベースとしていますが、このPascalという言語の目的のひとつがプログラミング言語学習用であることから、作法に厳しい言語であることが VectorScript を書くときの障害となりやすいと思います。
ところが、一行スクリプトは Pascalを知らなくても、VectorScriptのコマンドを書き連ねればできてしまいます。
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幸いなことに、図形選択マクロが作るスクリプトだけでなく、環境設定のオンオフやメニューの中のコマンドなども一行に収まるものがたくさんあります。それらを自作パレットに入れておくと操作が大幅に効率アップします。私は頻繁に使う操作を複数のパレットに整理して入れて、そのパレットをテンプレートに組み込み、作図開始時はそのテンプレートから始めるようにしています。(右図はパレットのひとつ)
これらの一行スクリプトの使い方や作成方法は、『VECTORWORKS ベストテクニック 100』でご覧ください。
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一行スクリプトの利点は、VectorScriptを言語として学習しなくてもよい点です。外国語学習にたとえれば、文法を勉強せず、いくつかの単語をかじってカタコトで通じる範囲のことだけで何とかするのと同様の状態なので、言語学習を目的とした場合は望ましいことではありません。しかし、「ほんのちょっとしたことを便利にしたいだけ」であれば、カタコト英語のごとく、一行スクリプトがかなり助けてくれます。